8月23日 奴隷貿易とその廃止を記念する国際デー
8月23日今日は何の日でしょう?

8月23日は「奴隷貿易とその廃止を記念する国際デー」です。
1791年の8月23日に現在のハイチで大西洋奴隷貿易の廃止の重要な要因となったハイチ革命が起きたことから、ユネスコにより1998年に制定されました。
奴隷貿易というのは紀元前の古代ギリシャの時代からありましたが、特に大航海時代の15世紀から19世紀に、アフリカの原住民を労働力としてヨーロッパやアメリカ大陸に送み、主に西インド諸島のプランテーションでの労働力に利用したことを大西洋奴隷貿易と言います。
約3世紀という長い間に渡って行われてきた、大西洋奴隷貿易では1千万人以上のアフリカの原住民が海を渡ったと言われています。
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そんな過酷な状況に置かれていたアフリカ人奴隷たちでしたが、ただ黙って従っていただけではありません。
各地で多くの奴隷が反乱を起こしましたが、その多くが簡単に鎮圧されてしまいました。
そんな中、唯一成功したアフリカ人奴隷の反乱が「ハイチ革命」だったのです。
ハイチ革命が起きた18世紀後半、ヨーロッパの富豪たちの間には砂糖をたくさん摂取るすることが流行っていました。
そして当時、サン=ドマングと呼ばれてフランスの植民地であったハイチには砂糖のプランテーションがたくさんあり、世界の生産量の40%を生産していました。
もちろん砂糖の生産を支える過酷な労働は黒人の奴隷が担っていたのです。
1789年にフランス革命が起きて、人権宣言が出版されると、それを伝え聞いた黒人奴隷の指導者が蜂起し反乱軍を結成しました。
反乱軍には多くの奴隷が参加し、白人支配者たちを制圧し、1801年に奴隷の解放を宣言しました。
ハイチはその後、白人たちの支配を受けない黒人国家として独立を果たし、その後の奴隷解放に道を付けたのでした。
生まれてきたからには全ての人に平等に人権がありますよね。
もちろん生きていくためには適度な労働は必要ですが、誰かが誰かの労働力を、過酷に搾取する奴隷状態に置くことは絶対にしてはなりません。
現在では表向きは奴隷はいないことになっていますが、それでもニュースを見ていると、時折人身売買についてのニュースを見ることがあります。
全ての人々に安心安全な日常生活が保障される世界が来ることを心から願っています。
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