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4月19日 地図の日


4月19日今は何の日でしょう?

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4月19日は「地図の日」です。

寛政12年閏4月19日(新暦で1800年6月11日)に、伊能忠敬が蝦夷地の測量を行うために江戸を出発したことに因んでいます。

伊能忠敬と言えば、江戸時代に足かけ17年をかけて全国を測量し、日本で初めての国土の正確な形を明らかにした「大日本沿海輿地全図」を完成させたことで有名ですね。

伊能忠敬は延享2(1745)年に上総国小関村(現在の千葉県九十九里町)の名主の家に末っ子として生まれました。

伊能忠敬の幼少期については、あまり詳しいことはわかっていませんが、不遇の幼少期だったのではないかと言う説が一般的です。




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6歳の時に母が亡くなり、婿養子だった父は名主の母の実家を出て、自分の実家へ帰ることになったのですが、忠敬だけはそのまま母方の祖父母の元へ残されました。

どうやらこの時期に読み書き算盤をしっかりと教え込まれたと思われます。

10歳で父の元へ引き取られましたが、父の家に定住することなく、親戚の家や寺を転々としていたと言われています。

この間に、常陸の寺で算盤を習い優れた才能を見せたといいます。

また土浦の医者に医学を教わった記録もあります。

父の家に定住しなかったのは、継母とそりが合わなかったためではないか、と言う説が有力ですが、父が優秀な息子に各地の優れた師のもとで教育を受けさたのではないか、と言う説もあります。

17歳の時に、土地改良工事の現場監督を任されたところ、若いのにその仕事ぶりがとても優秀であることを認められて、佐原村の名主で酒造家の伊能三郎衛門家へ婿入りし、忠敬と言う名前をもらいます。

当時の佐原村は、利根川の舟運の中継地として栄えており、関東でも有数の人口を誇る村でした。

江戸との交流も盛んで、物流だけではなく、人や情報も多く行き交う地であったことが、後の忠敬に大きな影響をもたらしたと思われます。

当時の佐原村では、村で不作が続いた時に、祭礼の規模を縮小しようと決めたのにも関わらず、山車を出そうとする村人を説得して解決した祭礼騒動や、河岸問屋の公認を他の問屋に取られそうになったりした河岸一件等、さまざまな難問が沸き起こりましたが、忠敬はその都度的確に解決しながら、商売の方も順調に規模を広げていきました。

河岸一件の時には、伊能家が代々河岸問屋を営んでいた証拠を出すように言われました。

この時に出した証拠は忠敬の三代前の当主が隠居してから書き記した、100冊以上にも及ぶ伊能家の記録でした。

この綿密な記録のお陰で、伊能家は河岸問屋の公認を取り上げられることはなかったのですが、この出来事は、記録を残すことの大切さを認識させるとともに、隠居後に100冊を超える大著を書き上げるほどの大きな仕事を成し遂げることへの憧れを忠敬に抱かせることになったのです。

50歳で隠居した忠敬は、天文学者の高橋至時に弟子入りをして天文学を学びます。

正確な暦の作成にあたっていた至時は、なかなか思うような暦を完成させることができずに苦しんでいました。

より正確な暦を作るために地球の大きさや各地の正確な緯度・経度を測り、子午線1度あたりの正確な長さを知ることが必要でしたが、このための測量には膨大な手間がかかります。

しかしちょうどその頃、ロシアが幕府に対して圧力を強めてきたこともあり、幕府は蝦夷地の正確な地図を作成したいと考えていました。

至時は地図の作成と一緒に、暦づくりに必要な測量も行ってしまおうと、幕府に蝦夷地の正確な地図の作成を願い出て、その任務を忠敬に任せました。

忠敬は名主時代に、洪水のたびに地形が変わる佐原村で田んぼの区画を引き直すために、測量の技術を身に付けていたのです。

師から蝦夷地の測量を任された忠敬は、寛政12年閏4月19日に江戸を離れ、奥州の地も測量しながら行くために陸路で蝦夷を目指しました。

約半年かけて測量を終えて帰ってきた忠敬が作成した地図は、とても精度が高く、師の至時だけではなく、当初は忠敬の事を信用していなかった幕府の重鎮をもうならせるものでした。

測量技術と地図の作成の腕を認められた忠敬は、それから17年かけて全国をくまなく歩き、日本で初めての地図を作成しました。

その地図は、より正確な測量が行えるようになってから、誤差や誤りが見つかったところもありますが、当時の測量技術や天文学の水準で作ったものだと考えると、とても優れたものであると言われています。

伊能忠敬が歩いた道を偲んで、今日は地図を開いてみましょうか。




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