3月15日 世界消費者権利デー : 今日は何の日 毎日記念日いろいろ
3月15日今日は何の日でしょう?
3月15日は「世界消費者権利デー」です。
1983年の3月15日にアメリカのケネディ大統領が「消費者には権利がある」という一般教書を発表したことにちなんで、同年から国際消費機構が実施している、消費者運動の統一行動日です。
私たちが普段生活していると、さまざまなところで消費者問題に直面することがあります。
ここ最近では日本でも食品の賞味・消費期限の偽装問題や、豚肉に赤みを増して牛肉と偽って販売していた食肉偽装問題といった食の安心・安全にかかわる問題、消費者金融やクレジットカードで起こる様々な問題や、入学辞退者があらかじめ納入した入学金や学費を返納するべきかどうか、インターネットオークションやネットショッピングによる取引といった、お金に関わる問題など、消費者が関わってくる問題が絶え間なく起きています。
消費者問題に関する歴史をひも解いてみると、1955年には森永ヒ素ミルク中毒事件、1961年にはサリドマイド睡眠薬事件、1968年にはカネミ油症事件と、消費者に大きな健康被害がもたらされる事件も発生しています。
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こういった問題の発端をさかのぼると、18世紀末にイギリスで起こった産業革命までさかのぼることができます。
産業革命により、大量生産で安いものが作られるようになりましたが、大量生産を推し進める一方で、食品や生活消費財の安全性がどこかに置き去りにされきました。
そのために19世紀中ごろには、消費者問題が顕在化して、アメリカではこの頃からすでに消費者運動が行われるようになります。
しかし生産者と消費者の間には大きな力の格差があります。
生産しているものに関する情報をすべて持っている生産者は大企業であることが多いですよね。
膨大な資本力や人脈を背景に持つことが多い大企業と比べると、消費者に起こる問題は個人単位で起こることがほとんどですから、大企業に立ち向かっていくのには大きなハンディを抱えることになります。
その力のアンバランスによって、万が一消費者が商品によって何らかの被害を受けることがあっても、生産者に対して異議を申し立てることが難しい、と言う現実が長く続き、長い年月、消費者よりも生産者が優位に立ってきた歴史があります。
しかし、そんな一人ひとりは力ない消費者であっても団結して力を結集して行動することで少しずつ現実を変えてきました。
日本では第二次世界大戦が終わった直後の1945年には、大阪の主婦たちが粗悪品の追放を掲げて「おしゃもじ運動」、1948年には主婦連合会が「不良マッチ運動」を起こしました。
森永ヒ素ミルク事件などを経て、1968年には消費者保護法基本法が制定され、行政・事業者・消費者の役割が明確化されて、それまでの産業優先を転換して、消費者優先とする原則が法律にしっかりと明記されることとなりました。
1983年の3月15日にアメリカのケネディ大統領が出した一般教書演説では、消費者の権利として次の4つを掲げています。
・安全を求める権利
・選ぶ権利
・知らされる権利
・意見を聞いてもらう権利
自分たちが安心安全に生活を営み、そして次の世代にこの世界を受け継がせていくためにも、常に安全な商品を選ぶとともに、その商品に関する情報を知らされることが大切です。
また何か意見がある時や疑問に思うことがあったら、それを企業に聞いてもらうことも大切ですよね。
一人ひとりの消費者がよりよい生活を求めて、自分の権利とそしてそれに一緒についてくる義務もしっかりと遂行できるような、より良い社会が実現していくといいですね!
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