12月2日 奴隷制度廃止国際デー
12月2日今日は何の日でしょう?
12月2日は「奴隷制度廃止国際デー」です。
1949年の12月2日に国連総会で「人身売買および他者の搾取の禁止に関する条約」が採択されたことを記念して制定されました。
1人の人間を、人格や尊厳を全く認めることなく、まるでモノと同じ所有物とみなして支配し労働を強制して、時には譲渡や売買の対象とする。
そんな人間を人間ではなくものとして扱う奴隷制度。
奴隷制度は古代から世界中で普遍的にみられました。
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特に戦争の勝者が負けた国や民族の人々を奴隷として扱うことは、程度の差はあれ、世界中どこでも見られました。
時には、神への生贄や、王の死後の奴隷として、墓へ生きたまま埋葬されたり、他国への貢物として奴隷が送られるようなこともありました。
しかし、人権意識の高まりとともに、ひとりの人間の人格や尊厳を認めない奴隷制度への疑問を持つ人々が出現するようになりました。
そしてようやく19世紀にアメリカの南北戦争による奴隷解放宣言に見られるように、合法的な奴隷制度は世界的に廃止されました。
しかし国連で「人身売買および他者の搾取の禁止に関する条約」が第二次世界大戦後に出されていることからもわかるように、奴隷解放宣言以降も、人身売買は世界から消えてはいません。
却って非合法になったために、現在奴隷状態に置かれている人々は、一般社会からは見えない隠蔽され、劣悪な環境に置かれています。
合法だった時代の奴隷と言うのは、数が不足していたために高い金額で取引されていました。
そのために奴隷として使われる期間も長期間に及んでいましたが、長期間の労働に耐えられるだけの生活環境は与えられていました。
現在では特に貧困に苦しむ地域で、子ども達が親に売られるケースが後を絶ちません。
売られた子供たちは、19世紀以前と同じような奴隷労働の他に、売春をさせられエイズなどの病気に感染して使い捨てにされたり、臓器売買をさせられ健康を害するケースもあります。
また人身売買だけではなく、誘拐によって子供たちを奴隷にするケースも後を絶ちません。
そんな奴隷問題は、平和な日本に住んでいる私たちには関係ない、と考えていませんか?
途上国から輸出される格安商品は学校にも行けずに低賃金で働いている子供たちの強制労働で作られているかもしれません。
私たちの生活にも関わる問題として、ちょっとだけでもいいので考えてみませんか?
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