11月13日 うるしの日
11月13日今日は何の日でしょう?
11月13日は「うるしの日」です。
平安時代に、文徳天皇の第一皇子の惟喬親王が京都・嵐山の法輪寺に参籠し、満願となる11月13日にうるしの製法を菩薩から伝授された、という伝説にちなんで、日本漆工芸協会が1985(昭和60)年に制定しました。
平安時代に、文徳天皇の第一皇子の惟喬親王が京都・嵐山の法輪寺に参籠し、満願となる11月13日にうるしの製法を菩薩から伝授された、という伝説にちなんでいます。
日本漆工芸協会が「うるしの日」を制定する以前から、11月13日と言うのはうるし関係者にとっては特別の日で、親方が職人に酒や菓子を振る舞い、労をねぎらう日でした。
漆と言うと、塗料として使われて、和食器などを美しく仕上げることで知られています。
「うるし」という言葉の語源も「麗し」とか「潤し」だという説もあることからも、昔からその美しさで人々を魅了してきたことがわかります。
さらに漆によって与えられるのは美しい見た目だけではありません。
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また江戸時代には接着剤として使われるようにもなりました。
小麦粉と漆を練り合わせたものを使って割れた磁器を接着するために使われました。
接着した部分に黒漆と赤漆を塗り、さらに金粉をまぶす金継ぎと言う技法は、割れた磁器であっても工芸的な価値を高めるものとして認められています。
また漆の新芽は食べることもできます。
味噌汁やてんぷらにするとおいしいと言いますね。
でも漆と言うと、かぶれることがありますよね。
これはウルシオールという物質に対するアレルギー反応で、ひどい人になると直接触れなくても、漆の木の近くを通っただけでかぶれることがあります。
かぶれの程度や症状は人によって様々ですが、治療できる薬はないことから、うるしのアレルギーを持っている人はうるしには触らないことが大切です。
漆器にしてしまうとかぶれることはありませんが、作られて間もない漆器でまれにかぶれを起こす人がいます。
これはまだ塗られて間もない漆器からウルシオールが揮発しているためです。
時間が経ってウルシオールが揮発しきってしまえば、かぶれることはありません。
漆職人にはウルシオールに対する耐性ができてています。
漆に対する耐性を作るために、職人になりたての頃には漆をなめさせて、わざとアレルギーを起こす、と言うことが伝統的に行われています。
伝統的に私たちの目を楽しませ、家具や食器と生活に必要なものを守ってきてくれた漆ですが、その陰には職人さんたちのアレルギーとの戦いもあるんですね。
そんな漆職人たちの苦労を思いながら、この日だけはいつもは使っていない漆の食器を出して、いつもとは違った食卓にしてみるのはいかがでしょうか?
11月13日今日は何の日?毎日記念日いろいろ!
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